鈴木寛さんのナイフ

久々に商品ページ掲載の前に、まずブログでご紹介しておいて・・・というのをやります!

初めての取扱だったり、ご紹介するポイントがたくさんある場合などにはこの方式は便利ですね。

まぁどんな作品でもここを見てほしい、って部分はたくさんあって文章だけでは伝えきれないものなのですが・・・

まずは作者、鈴木寛(すずきひろし)氏について。

本業と言うか家業がニッパー式の爪切りの製造会社で、その製品は百貨店やセレクトショップ的なお店でも取扱されています。
ニッパー式の爪切りは足の爪、特に巻爪や分厚く変形した爪にはとても有効ですね。
それだけに爪切りの精度、仕上がり具合は重要です。
先がピッタリ揃って確実に切れるというのが大事なんです。

とまぁ鈴木さんは元々がモノ造りの職人さんなんですね。
ご兄弟で仕事されていて、それぞれがカスタムナイフメイカーとして活動されています。

JKGや国内の主要なナイフショーには、だいたい隣り合わせでテーブル出されているので、ご存知の方も多いかもしれません。

寛さんは鈴木兄弟の弟さんというわけです。
新たにカスタムナイフメイカーを志す人達には、長年のキャリアを活かし先生的な立場で接したりもしています。

かなり前からアトランタブレイドショーにもテーブルを出されています。

そして台湾のナイフショーにも出展してくれてます。

海外を経験されると従来の日本のカスタムナイフ業界にはなかったものに触れて、新しい領域を探求したくなったのか・・・と思うフシもあり・・・

ココ最近、明らかに製作の幅が広がっていると感じたのです。

それに加えて長年の製作活動も相まって様々なオーダーが入ってくるわけですよね。
時には自衛隊の方からのオーダーもあったとか。

それらの中には刃物として成立するのか?というようなオーダーもあったに違いありません。

しかし、寛さんの言葉が印象的でした。

「カスタムナイフメイカーですから、要望に応じて如何様にでも対応出来ます。」

つまりは素人の無茶苦茶なイメージでも、専門的な知識をもってして具現化します、ということなのでしょうね。
いや、もちろん余りにも矛盾に満ちた構造を提示されると「そりゃ無理やろ!」となるのかもしれませんが(爆

ともかくも製作の幅は広がった。

元々の製作技術はある。

そうなると今までのスタイルとはちょっと違ったモノを試したくなる・・・のでしょうか?

というワケでお待たせしました。

やっと今回仕入れたものの画像です(・∀・)b

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Mad Dog のナイフに影響を受けていると言います。

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しかしそれをモチーフにしたとしても、製作者によって出来上がったものは全く違った印象のモノになります。

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Mad Dog をモチーフにしたと言うだけあって、ハンドルはタングの露出しない構造です。
でも両側から貼り合わせた「コンシールドタング」ではないんですね。
ワンピースの素材からタングを差し込む穴を開けて固定する、「ヒドゥンタング」であることを強調していました。

そして手間を掛けてワンピース素材のハンドルにしているのに、同じ素材でヒルトを作るのもなんか勿体無い・・・ということで、チタン素材でヒルトを作ってしまいました。

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私はMad Dogのナイフと言うよりも、バックオーダー多すぎで全然ナイフ仕上がってこないデヴィッド・モージェのナイフに近い感じがしました。

しかも仕上がりは寛さんの方が断然うまいですし。

ブレイド材はVG-10の積層鋼です。

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磨かれた表面の下に積層模様が浮かびます。

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グラインドはフラットグラインドで、峰側から刃先までビシッと削られています。その刃先ですが、他の方の削るフラットグラインドより小刃引きの幅が狭い?!
小刃引きを狭く、そしてやや丸みを帯びた刃付けにすることで、刃の食い込みと丈夫さのバランスを取っているそうです。
実使用されている方からも刃付けが簡単で、切れ味が良いと評判なのだそうです。

そして刃元にはセレーションが刻まれています。
この波刃はダイアモンドシャープナーの細丸いので刃付けすることが可能で、固く締まったナイロンロープなどを切り裂くのに便利です。使用していく先に「研ぎ直し」が必要なことを踏まえて作るのも、鋸の目立てやあらゆる刃物の刃付けに精通している職人さんならではですね。

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削りを入れない平らな部分は梨地仕上げです。
それに対応させるべくヒルトのブレイドに対する面を、やはり梨地仕上げにしています。

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全体的に仕上げのトーンを調和させているということです。

側面に段を設けたハンドルの形状もいいですね。

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この起伏があることによって、ベルトグラインダーで一気に仕上げることが出来ず、大変手間のかかるものとなってしまうのですが、そこは長年の経験と技術できれいに仕上げられています。

こうしてそれぞれの箇所に着目してみると、本当に細かなところまで配慮されているのがわかります。

そして次はシースです。

一時期はカイデックスシース+革ベルトループなどを試したそうですが、やはり革シースで造りたい!という思いが強く、結局こうなりました。
でもベルト脱着が楽であったり、幅広のベルトにも装着可能なように工夫されています。

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総合的に作りの良さが楽しめますので、今後はこのシリーズ、どんどん煮詰めていきたいと思っております。

カテゴリー モノ語り , 店長のひきこもり部屋

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